ちょっと得する紙の知識:第7回【色ロール】

「ちょっと得する紙の知識」のコーナー。第7回目は「色ロール」についてです。

色付のロール紙、あります。

前回、純白ロールについてお話ししました。白くて丈夫な片面にツヤがある紙です。その時に、「白いロール紙があるなら色の付いたロール紙は無いの?」と疑問を持たれた方がいらっしゃるかもしれません。そうです。色の付いたロール紙があるのです。

色分け作業に便利な緩衝材としての役割

色ロールは片面にツヤがあり、表面に筋が入っています。このため「中筋ロール」という言い方をする時もあります。色は日和色(緑のような色)と桃色の2種類です。このため「日和色ロール」、「桃色ロール」などという言い方をする時もあります。また、包装資材業界では日和色ロールのことを「青竹」という俗称で呼ぶこともあるそうです。
色ロールは純白ロールに比べ薄く(厚さは1規格だけです)、表面にざらつきがあり強度もありません。したがって、しっかりと包装をする用途には適していません。主な用途としては、商品を箱詰めする時に下に敷いたり、緩衝材として使われます。特に、色が付いているので、色分けをしたい時には本領を発揮します。野菜、果物等を扱う市場で使われているのを見かけますが、やはり色分けをするために使っているのだと思われます。

かつては紫ロールも。用途は茄子、ぶどうの包装。

色ロールの番外編として追記しておきたい紙がありますので、最後にそれをご紹介します。それは紫ロールです。
紫ロールは色ロールの一種ですが、日和色ロールや桃色ロールのように筋が入っていません。そして濃い紫色をしています。色が紫なので、なすを包装したり、ぶどうを包装したりします。ですから「なす紺」「なす包装紙」「ぶどう包装紙」などと言う方もいます。
紫ロールは弊社でも以前、取り扱っておりましたが、現在は取り扱いを止めております。生産時、鮮やかな紫色の染料を多く使うため、環境に配慮して生産を取りやめる製紙メーカーが増えている、というのがその理由です。やはり企業は環境と共生して社会的責任を果たす役割を担っていかなければならないと思います。

紙のこと、このコーナーのことでご不明な点がございましたら、何でも結構ですので弊社までご連絡頂けたら幸いです。

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